2014/03/11

刷新されたMVNOの音声通話つきSIMを比較検討


この春の目玉は、MVNOの音声通話機能 with LTEデータ通信対応が充実


お付き合いの長い方は私のiPhone活用はMVNO(仮想移動体通信業者)なしには成り立たないのはご存じの通りだ。

MVNOとの出会いは2000年頃。フラッシュメモリーカードやUSBメモリーの日本通信。その前にはPIAFSを使ったDDIポケットのαDATA系サービスをPCカード経由で使っていた。1997年頃に遡る。
あれ以来、モバイル機器・PowerBookやCLIE(PalmOSのPDA)にモバイル通信はセットで使い続けて来た変遷がある。

そんな最近は、IIJオシの私。
一足先に日本通信が始めていた音声通話選択可能になってはいたが、
3SIM1契約プラン(ファミリーシェア)が気に入っている私にはなかなかハードルが高かった。

そんななかこの春、ようやくIIJからも個人利用ラインナップが出そろった(音声通話機能付きSIMみおふぉん 3月13日から新規申し込み予約開始)。
IIJが用意した今回のプランは、私ら既存ユーザーにアンケートをした内容を経てのものだけに、要望が反映された充実のプランとなった。(と、思う)




プラン検討


私としては既存3大キャリアの料金プラン表の方が理解できないのだけれど
世間的には逆で、MVNO(仮想移動体通信業者)のプランのほうが慣れないそうなので、2大MVNO(IIJ、日本通信b-mobile)との比較ポイント・iPhone機種別対応表を中心に案内していくエントリーとしていく予定。

日本通信は特に、量販店限定販売を展開しているが(そちらの方が安かったりサービスが良かったりするが...)、そちらは日本通信同士の比較で行うことが望ましいと思うので、今回はあくまで会社が出すプランを対象としした。



※LTE対応MVNO純正SIMに限定(2014.04.01〜)

会 社
3,240円
初期費用
3,240円
音声プラン名
1,080円/1枚 無料通話分なし
音声基本料金
1,684円/1枚 無料通話分なし
21.6円/30秒
通話料
21.6円/30秒

×
×


[オプション]
キャッチ
留守番電話
転送
ローミング
國際電話

◯ 200円
◯ 300円



国内→国内 3.24円/1通
国内→海外 50円/1通
海外→どこでも 100円/1通
無 料※1
[SMS]
送 信


受 信

国内→国内 3.24円/1通
国内→海外 50円/1通
海外→どこでも 100円/1通
無 料
ミニマムスタ
ートプラン
ライトスタート
プラン
ファミリー
シェアプラン
データ通信
プラン名
データ
基本料金
3G高速データ
通信オプション
Turbo Charge
1GB
972円
2GB
1,641.6円
3GB
2,764.8円
バンドル
データ通信料
無制限
0円
3GB
1,684円
なし
追加クーポンを必要に応じて購入
1枚
最大3枚
SIM枚数
1枚
324円/100MB
追加
クーポン
(チャージ)
TurboCharge]90日有効
324円/100MB 
1,296円/500MB
[クーポン適用時]速度制限制限無し
下り最大150Mbps
上り最大50Mbps
[クーポン非適用時/使い切った時]最大200kbps
通信速度
上り下りともに200kbps
(ベストエフォート)
速度制限無し
(数値の明示なし)
定額分を使い切った時は上下200kbps(ベストエフォート)で接続可能
3日あたり366MB
(300万パケット相当)
通信規制対象となるデータ量
3日あたり360MB
(300万パケット相当)
ドコモXi®ネットワーク、ドコモFOMA®3Gネットワーク
LTE:2100MHz/1500MHz/800MHz
W-CDMA/HSDPA/HSUPA:2100MHz/800MHz 
ネットワーク
通信方式/周波数
ドコモXi®ネットワーク、ドコモFOMA®3Gネットワーク
LTE:2100MHz/1500MHz/800MHz
W-CDMA/HSDPA/HSUPA:2100MHz/800MHz 
  1. メールアドレスの提供なし
  2. 「SMS機能付きSIMカード」1SIMあたり151.2円別途必要
  3. SMS機能付きSIMカードは最低1年を利用単位と定めている
  4. mio高速モバイル/D[データ通信のみ] プランはこのプランから音声料金を除いたもので同じ料金体系で提供されている。
  5. データ通信チャージは10MB単位にしたクーポン方式を採用。余ったバンドルクーポンは翌月に繰り越し可能(有効期限は配布翌月末)。有効期限の近い方から使われていく。クーポンについてを参照のこと。
  6. 追加購入のデータ通信料(追加クーポン)の有効期限は購入月を1ヶ月目とし、3ヶ月目の月末日としている。
  7. プラン間変更にかかる費用は発生しないが、SIMサイズを追加変更する場合1SIMあたり2,160円必要新SIM発送期間中-約3日-は交換対象の旧SIMは既に使えなくなっている。え、なにそれ!)
  8. 音声通話機能解除調定金が(最低12ヶ月、契約から起算し残月×1,080円)設定されている。
  9. 既存ユーザーのMNPによる音声SIM交換は4月中旬以降を予定

備 考
  1. メールアドレスの提供なし
  2. もともと「SMS機能付きSIMカード」使って為、特記は見あたらなかった。
  3. 追加購入のデータ通信料は繰り越しできるが、月額バンドルのデータ通信料の繰り越しはできない。
  4. 追加購入のデータ通信料の有効期限は購入日から起算し、90日間。
  5. 定額分を使い切っても、上り下り200 kbpsで接続は可能。(前は通信不可能だった点から改善された)
  6. SIMサイズを変更する場合3,240円必要(新SIM発送期間中-約3日-は交換対象の旧SIMは既に使えなくなっている。え、なにそれ!)
  7. プラン(通信量)変更にかかる費用は発生しないが、サービス(3G←→LTE)変更の場合2,160円必要
  8. 最低利用期間が設定されている。利用開始期日より5ヶ月未満の場合、8,640円

  FAQ より抜粋
※月額料金には、ユニバーサルサービス料として、SIMカード1枚あたり3.24円が別途請求される。
※このエントリー内の金額は全て税込み(税率8%)で表示している。







IIJが公開している、AppleSIMフリー主要機種対応表


主要機種モデル番号※1LTE対応テザリングアンテナ表示SIMタイプ
iPhone5sA1533(GSM)
A1530
※1×nano
iPhone5cA1456(GSM)
A1529
※1×nano
iPhone5A1429(GSM)※1nano
iPhone4S×micro
iPhone4
×micro
iPad mini
Retina
A1490nano
iPad miniA1455nano
iPad AirA1475nano
iPad4世代A1460micro
iPad3世代A1430×micro
※1 SMS機能付きSIMカード(1SIMあたり151.2円別途)を使用のこと
※2 モデル番号についてはいくつかあるようなので参考程度に

つまり、iOS7以降で通信するにはSMS機能付きSIMカード(1SIMあたり151.2円別途)を使用する必要がある。
特に、これによりiPhone5s,cはLTEが利用可能となる。
iPhoneの場合、iPhone5s,cはテザリングができない。
また、iPhone4,4S,など一部機種はiOSを7以上にすると通信できなくなるが、SMS対応SIMに交換するとiOS7でも通信が可能となる。
詳細は動作確認済み端末一覧(IIJ)で確認いただきたい。

なお、モデル番号についてはいくつかある(技適マークあるとかないとか)。
LTEが使えるようになってから、モデルによって通信方式/周波数帯の組合せがいろいろある。国内もさることながら渡航先の周波数帯も考慮する必要がある人は、別のところの情報も積極的に参考にして欲しい。
こちらではあくまで裏取りされている情報のみ、提供している。が、OSのバージョン違いでサポートされていたものがいきなり通信できなくなったりするので、あくまで自己責任で
とはいえ、海外ではまだまだ3Gが主流なのでそんなに厳密じゃなくてもいい気がするんだけどね。台灣も香港も旅行者には3G回線しか使わせてもらえないし。

ちょっと計算してみた

現在のモバイル通信料出費


ちなみに、もう1台所有するauアンドロイド携帯(HTC J)の通信料出費

  • 電話料金(無料通話料1080円分込み) 1,008円
  • LETフラット通信 適応前1,659,360円(0.28円 /1パケットあたり・高すぎ!)→6,156円
  • テザリングオプション 540円→0円
  • 月々割(24ヶ月間) △1,800円
  • auスマートバリュー(24ヶ月間) △1,410円
  • 合計 4,457円(1年後には7,923円に。使い方変わらないのになんだか理不尽)
※いずれも、通信機器台含まず

参考通信機器代

通信機器代金割引きでの囲い込みを主な販売形態としているロックキャリアーとのそれは比較に一長一短があるので何とも言えない。参考資料として当時の購入金額を解る限り記載しておく。

  • iPhone5/64GB SIMフリ香港版:98,300円(個人輸入)
  • iPhone4/16GB SIMフリ台灣版: 67,470円(現地通貨23,200.00NT$/免税店)
  • LTEモバイルルーター NI-760S:19,780円(キャンペーン価格)
  • HTC J バタフライ(auロック):79,100円(量販店一括支払いポイント相殺後かも)
  • ソニーエリクソンS006(auロック):78,750円(量販店一括支払)

ほぼ7GBを1ヶ月で使い尽くすユーザーでにはキャリア縛りのコミコミプランがオススメかもしれないが、そんなに使わない人にはちょっと高めの機器代を払っても出費を抑えられる人があると思う。
通信量2GB,3GBと言われてもピンと来ないかもしれないが、キャリアからの請求明細から算出するか、iOSで「設定 > モバイルデータ通信 > モバイルデータ通信の使用状況」で確認できる。
iPhoneでみる、実際の通信量を確認 設定 > モバイルデータ通信 > モバイルデータ通信の使用状況
iPhoneでみる、実際の通信量を確認
設定 > モバイルデータ通信 > モバイルデータ通信の使用状況


私もその該当者。上記明記の他に自宅ではWi-Fiを使っているので2GBを使い切ることはほぼない。外でむやみにYouTube鑑賞したり時間つぶしする必要もないからかな。限りがあると思うと資源も大事に使おうと思うのだ。「放題」だとそういう感覚が薄れて良くないよね。



結論

これまでいろいろ試してみた。

  1. iPod touch+LTEモバイルルーター GPSがないから非常に辛い名古屋なのに高松に居ることになってたり...
  2. SIMフリiPhone(SIMなし)+LTEモバイルルーター GPSの反応イマイチ
  3. Wi-Fi版iPad+LTEモバイルルーター  やっぱりGPSの反応イマイチ
  4. SIMフリiPhone(SIMあり3Gのみ) ようやくマトモに
ようやくマトモになってきたところだが、ここ1,2年で3GアンテナがLTEに置き換わっているところが増えてきたようで、「3Gは圏外なのにLETはアンテナあり」という事態が増えてきた。
そろそろLTE対応をホンキで考える時期に来ている。

初代iPadからずっと「Wi-Fiモデルでいいかな、iPhoneあるし」と思って居たのだが、最近頓にiPhoneのバッテリー消耗が激しくて、ある時の遠出で1日保たなくて困ったことがあった。そんな時iPadを使うとやはり慣れた素早いGPSが使えないというのは苦痛だった。(そいうい時に限って、ナビしろとか言われ間違えた道教えて怒られたりとか...カーナビセットしとかなかったミスは棚上げで)そいうトラウマからもう絶対次のiPadはSIM版だなと。
するとますます3SIM1契約のIIJファミリーシェアしか選択肢がないんだよね...

SIMフリiPhone5s,cが日本のAppleストアーでも購入可能になった

昨年半ばから円安為替に傾いていたし個人輸入の場合は関税も支払って... と、割高感が増していたところにタイムリーな話題が飛び込んできた。
これまで個人輸入や海外で購入して来るしかなかったSIMフリーiPhoneだが、2013年末頃からApple Store(JP)でも購入可能になり、MVNOを利用する環境は以前に比べて格段に整って来た。
ちなみに私のiPhone5/64GB(香港版)は2013年2月1日に、95,800円+関税2,500円くらいで輸入している。


これまで、LTEモバイルルーターとiPhone5(3G通信のみ)でがんばってきたが、これを機にiPhoneで音声もまかなえば、ガラケーを辞められる。
ただし、「キャリアドメインしか認めない」というネットバンキングのワンタイムパス受信先を失うことになるので、実際の移行はこの問題をクリアしてからになる。



※このエントリー内の金額は全て税込み(税率8%)で表示している。



[関連ページ]

iPhoneモデルの特定|Apple
iPadモデルの特定|Apple

電脳中心買物隊 in 香港

IIJmioウェルカムパック for イオン(キャンペーン)
BIC SIM(キャンペーン)


[参考ブログ]

iPhone 5c, 5s のSIMロックフリー版互換性情報|VC社長日記
iPhone 5c, 5s のSIMロックフリー版互換性情報-2|VC社長日記


[関連エントリー]

いってきた、台湾。買ってきた、iPhone4とE-PL2。 楽天Blog-2011/04/15
訳あって、iPhone5は香港から取寄せることに。
IIJmio、契約。
今こそSIMロックフリーデビュー?!

2013.03.11.23:22 加筆修正

当初、日本通信の比較製品を「スマホ電話SIM」http://www.bmobile.ne.jp/sp/service.html として記事を書いていましたが、
既に販売が中止されている可能性があるとの指摘を受けましたので、「スマホ電話SIM フリーData」を比較製品として記事の一部修正をしました。

Evernoteなどにバインド済みの方、申し訳ありません。




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